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2020年3月13日最終更新日:
2021年1月7日【背景】
医学論文や学会発表等をみれば,下垂体手術は基本的にどこでも内視鏡下経蝶形骨洞手術(TSS)で実施されているという印象を受けるが,少なくとも米国では2014年の段階で,未だに半数が顕微鏡下でTSSが行われていた(文献1).
日本ではどうか.日本医科大学のHattoriらは,2010~2016年のDPCデータを基に,この点を明らかにした.検索したDPC病名は下垂体腺腫,プロラクチノーマ,先端巨大症,クッシング病,頭蓋咽頭腫などで,この5年間に合計16,253例(頭蓋咽頭腫1,576例を含む)が下垂体手術を受けた.最も多かったのは非機能性下垂体腺腫で66.9%を占めた.
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