チューリッヒ下垂体スコア(ZPS)は内視鏡下経蝶形骨洞手術による下垂体腺腫の摘出度をより正確に予測出来る

公開日:

2020年4月7日  

最終更新日:

2021年1月7日

【背景】

これまで,下垂体腺腫の摘出度の予測因子としてはKnosp分類が用いられてきた(文献1).しかし,この分類は定性的で,検者間再現性が低いことが問題であった.最近開発されたチューリッヒ下垂体スコア(ZPS)は,腫瘍左右径を両側内頚動脈C4間距離で割った値(Grade I<0.75,II:0.75~1.25,III:>1.25)と腫瘍の内頸動脈の取り込み(Grade IV)という客観的なパラメーターであり,全摘出予測能と検者間再現性が高いことが報告されている(文献2).本論文は,イタリアの3ヵ所の下垂体センター(485例)で行った外部検証である.