鞍上部進展を有する下垂体腫瘍のドーム横径/ネック横径(D/N比)に基づく3分類の臨床的意義

公開日:

2024年7月29日  

最終更新日:

2024年10月5日

【背景】

下垂体腫瘍(PitNET)の経鼻内視鏡的摘出における根治性,安全性,術後下垂体機能は鞍上進展部の形態に左右される.ブリガム・ウィメンズ病院脳外科は,過去10年間に経鼻内視鏡的に摘出術を行った下垂体腫瘍のうち5 mm以上の鞍上進展を有する160例(非機能性腫瘍80.6%)を,Type 1(鞍隔膜部でのネックなし)の108例,Type 2A(ドーム横径/ネック横径[D/N比]が >1~<1.3)の28例,Type 2B(狭いネックを有しD/N比 ≥1.3)の28例の3型に分類して手術成績を解析した.術前では,Type 2Bの腫瘍径が最も大きく(p <.001),視機能障害率が最も高かった(p <.001).