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2024年8月9日最終更新日:
2025年1月7日【背景】
大部分のプロラクチン産生下垂体腫瘍(PRLoma)に対する治療の主体はドパミン作動薬(DA)である.DAで十分な効果が得られない場合には手術療法が選択されるが(文献1),DA長期投与は腫瘍の線維化を引き起こし,摘出手術を困難とする可能性が報告されている(文献2,3,4).ハンブルグ・エッペンドルフ医療センター脳外科はPRLomaに対する直近10年の経鼻手術の自験159例を対象にこの問題を解析した.133例(83.6%)では手術前にカベルゴリンを中心とするDA療法が先行し,26例(16.3%)ではDA療法はなかった.DA先行群のうち63.9%は薬剤抵抗性,36.1%は薬剤不耐が手術の理由であった.
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