公開日:
2024年8月26日最終更新日:
2025年1月7日【背景】
機能性下垂体腫瘍(PitNET)に対する腫瘍偽被膜(pseudocapsule)も含めた摘出(被膜外摘出)は,高い寛解率をもたらす(文献1,2).一方で,非機能性PitNETに対する被膜外摘出は,経験を積んだ術者の手によれば,下垂体機能障害の可能性を高めないことも明らかになっている(文献3,4).しかし,非機能性PitNETに対する被膜外摘出が腫瘍の再発率を低下させるか否かについては未だ不明である.広島大学のKinoshitaらは,この点を明らかにするために,2008年以降の10年間に肉眼的全摘出を達成した非機能性PitNETのうち5年以上追跡し得た132例の後方視的解析を行った.
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