頭蓋咽頭腫治療後の視床下部性肥満に対するセマグルチド皮下注の効果

公開日:

2024年9月15日  

最終更新日:

2025年1月7日

【背景】

セマグルチド(Semaglutide)は,2型糖尿病および重症肥満症に使用されるノボノルディスク社が開発したGLP-1受容体作動薬で,4年ほど前から日本でも保険適用となっている.本稿は,頭蓋咽頭腫治療後に発生した視床下部性肥満患者の女性4名(年齢22-69歳)に対するセマグルチド皮下注射(漸増投与で,最終投与量は1.7か2.4 mgを1回/週)の使用経験である.4例とも手術に加えて放射線照射が実施されており,汎下垂体機能低下症を示し,デスモプレシン,成長ホルモン,レボサイロキシンの補充中であった.4人のBMIは45.2,55.5,36.0,55.5であった.