ラトケのう胞は内容液の性状によって再発率が異なるか:大阪大学

公開日:

2024年9月15日  

最終更新日:

2025年1月7日

【背景】

症候性ラトケのう胞に対するドレナージ後の再発率は10%前後と稀ではない(文献1,2,3).再発を防ぐために,のう胞とくも膜下腔の交通,のう胞壁と蝶形骨洞粘膜の連結などの方法が提案されているが(文献4,5),それぞれにデメリットもある.初回手術時ののう胞内容液の性状によって再発しやすさが予測できれば,追加の手術手技の選択や術後追跡計画の選択に有用なはずである.大阪大学のIwataらは,自験のラトケのう胞42例を,内容液の性状によって,タイプA:膿状,タイプB:半固形の結節と混じった不透明な白い液,タイプC:透明でわずかに粘性の3群(各14例)に分けて,術前画像,臨床像,再発との関係を解析した.