イブルチニブによる中枢神経性悪性リンパ腫の治療

Vol.2, No.4, P.18 公開日:

2017年8月28日  

最終更新日:

2021年2月3日

【背景】

B細胞リンパ腫は,CD79BやMYD88Bの変異などB細胞受容体(BCR)シグナルを持続的に活性化する遺伝子変異を持っている.本研究はBCRシグナリングのうち,Bruton型チロシンキナーゼ(Btk)を阻害するイブルチニブの効果を観察した概念実証試験(第Ib相)である.患者は18人で,最初イブルチニブ単独投与,続いてイブルチニブ+化学療法剤(DA-TEDDi-R)の投与を受けた.分子遺伝学的な検討が可能であった4例の腫瘍細胞ではCD79BとMYD88B両者あるいはそのどちらかの変異が認められた.