転移性脳腫瘍に対する定位放射線照射 vs. 全脳照射:第3相試験の結果

Vol.2, No.5, P.3 公開日:

2017年9月18日  

最終更新日:

2021年2月4日

【背景】

これまで,転移性脳腫瘍に対する放射線放射のスタンダードは全脳照射(WBRT)であったが,全脳照射後に急速に進行する認知機能とQOLの低下は大きな問題であった.近年,全脳照射に代わって,定位放射線照射(SRS)が行われるようになってきた(文献1).しかし定位放射線照射が,全脳照射で認められる認知機能とQOLの低下を抑制できるというエビデンスは乏しい.Mayo ClinicのBrown PDらは米国およびカナダの48施設で第3相RCTを行ない,このことを検討した(N=194例 [SRS=98,WBRT=96]).