再発膠芽腫に対するベバシヅマブ併用高線量ガンマナイフは可能か

公開日:

2017年11月12日  

最終更新日:

2017年11月12日

Phase I Trial of Radiosurgery Dose Escalation Plus Bevacizumab in Patients With Recurrent/Progressive Glioblastoma.

Author:

Abbassy M  et al.

Affiliation:

Rose Ella Burkhardt Brain Tumor and Neuro-Oncology Center, Department of Neurosurgery, Neurological Institute, Cleveland Clinic, Cleveland, Ohio

⇒ PubMedで読む[PMID:28973311]

ジャーナル名:Neurosurgery.
発行年月:2017 Jul
巻数:[Epub ahead of print]
開始ページ:

【背景】

Stuppレジメで治療した膠芽腫患者の再発に対する定位放射線照射(SRS)は数少ない選択枝の1つと考えられるが,既に高線量を照射された脳に対する追加照射は放射線壊死を引き起こす可能性が高い.先行する初発膠芽腫に対する放射線照射前SRSの試験(RTOG 93-05)はその効果を示すことが出来なかったが,この時は放射線壊死のリスクを考慮してSRSは辺縁18Gyに押さえられていた.本研究は,SRS以前にベバシヅマブを投与して,より高線量を再発巣に照射できないかを試したものである.

【結論】

患者数は9例,Bev投与前の腫瘍平均径は2.58 cm(2.04〜3.09).SRSの約一週間前にBevを投与したところ腫瘍体積はBev投与前の4.7から2.86 cm3に縮小した.SRSはBev.投与前の腫瘍辺縁をターゲットとして,1群(n=3),2群(n=3),3群(n=3)に,それぞれ18Gy・20Gy・22Gy(mean isodose line:52.2%)を照射した.9例全体ではPFSは7.5ヵ月,OSは13ヵ月であり,SRS,Bev.投与に特有な有害事象はなかった.

【評価】

再発膠芽腫に対するBev.併用再照射については既にGutin(2009)らが(参考文献1),またライナックベースSRSとBev.については,Cuneo (2012)らが報告しており(参考文献2),その将来性について述べられている.本報告の特徴は,従来の全脳照射と組み合わせたSRS照射線量の18Gyを超えた高線量照射がBev.事前投与によって可能であること示唆した点にある.
再発膠芽腫に対する高線量単回照射SRSについては今後2-3相試験が組まれると思うが,本邦では既に,ICONを利用した多分割SRSも施行されており,両者の比較も興味深い.何れにしても膠芽腫の再発の8割が造影部分の周囲2cm以内から起こっていることを考慮すれば,再発・進行膠芽腫に対するSRSは重要な武器になり得る.
一方,照射線量分布が,ガンマナイフのconformalで良いのか,サイバーナイフのように少しなだらかな減衰を伴う方が良いのか,これも今後,解決すべき課題である.

執筆者: 

羽生未佳   

監修者: 

八代一孝

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