MRI非対応の心臓デバイスが装着されている患者に対するMRI検査は本当に危ないのか

公開日:

2018年1月3日  

最終更新日:

2021年2月4日

【背景】

心臓植込み型電気的デバイス(Cardiac Devices:ペースメーカー,除細動器)が装着された患者では,MRI検査によってリードの発熱,意図しない心刺激,マグネットによるリセットなどの合併症が起こり得る可能性があり,死亡例の報告もある.このため,従来の心臓植込み型電気的デバイス装着さ患者ではMRIは原則禁忌となっている.近年,MRI検査が可能な心臓植込み型電気的デバイスが開発され,いまやMRI対応型デバイスの方が主流になっているが,その場合でもMRI検査にあたっては厳密な実施条件,施設基準を遵守する必要性がある(文献1).PhiladelphiaのNazarianらは1,509例を対象に従来型のMRI非対応心臓植込み型電気的デバイス装着患者における1.5T MRI撮影の安全性を前方視的に検討した.