グリオーマ再発例に対する再照射:新旧予後指標スコアの検証

公開日:

2018年4月10日  

最終更新日:

2018年4月17日

Re-irradiation of recurrent gliomas: pooled analysis and validation of an established prognostic score-report of the Radiation Oncology Group (ROG) of the German Cancer Consortium (DKTK).

Author:

Stephanie E. Combs  et al.

Affiliation:

Department of Radiation Oncology, Technical University Munich (TUM), Munich, Germany

⇒ PubMedで読む[PMID:29573214]

ジャーナル名:Cancer Med.
発行年月:2018 Mar
巻数:[Epub ahead of print]
開始ページ:

【背景】

再発グリオーマに対する再照射は広く行われるが,その予後指標として,①WHO分類,②年齢,③初回照射-再照射間隔の3項目を用いるもの(CombsらのOriginal score)と,それに④Karnofsky Performance score(KPS),⑤腫瘍容積,⑥再切除術の施行,を加えた計6項目のもの(KesselらのNew score)があった.本研究はドイツ放射線腫瘍グループ(DKTK-ROG)のデータベース登録患者565名を対象にOriginal scoreとNew scoreを適用し,臨床転帰との関係を検証したプール解析である.

【結論】

全6項目を個別に検証した結果,単変量解析では③初回照射-再照射間隔(p=0.074)と⑥再切除術の施行(p=0.101)を除いた4項目が生存期間と相関した.多変量解析では,②年齢,④KPSのみが有意な予後規定因子であった(p=0.015,p<0.001).Original scoreには552例,New scoreには356例が適用され,いずれも生存期間を有意に反映した(p<0.001,p<0.001).

【評価】

再発グリオーマ患者の再照射における,2つの予後指標スコアを検証した最大規模の研究である.6つの項目は,①WHO Grade Ⅳ:2点,Grade Ⅲ:1点,②年齢≧50歳:1点,③初回照射-再照射間隔≦12ヶ月:1点,④KPS<80%:1点,⑤腫瘍容積>47mL:1点,⑥再切除術あり:1点,と評価し,Original scoreは4点満点,New scoreは7点満点である.グリオーマ再発例に対する放射線療法については様々な研究が進行中であるが,治療方針決定の一助として今後これらのスコアが有用性を増すかもしれない.スコアリングとは別に,全症例の約半数に記載があったMGMT変異の有無と予後との関係についても検証され,これも有効な指標であることが示されている(p=0.002).IDH変異やMGMT変異など既知の予後指標がスコアに反映されていない点,多施設共同研究によるデータの不均一性には,さらなる検証と改善が求められる.

執筆者: 

牧野隆太郎   

監修者: 

有田和徳

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