公開日:
2018年6月22日最終更新日:
2021年2月15日【背景】
抗てんかん剤による催奇形性については,これまでも前向き研究でそのリスクが指摘されており,特にバルプロ酸の危険性については認識が高まっている.しかし,比較する他の抗てんかん剤の症例数が充分ではなかったため,統計学的検出力に欠けており,薬剤同士のリスクの比較,投与量に応じたリスクの比較は困難であった.このEURAP(EU register of antiepileptic drugs and pregnancy)は欧州を中心とする42ヵ国,約1,500人の研究協力者を擁する国際的な前向き登録研究である.対象は抗てんかん剤単剤服用中に妊娠が判明した女性で,妊娠第1期(1〜12週)に薬剤の変更や中止が無かった患者である.主要な8種類の薬剤それぞれの使用患者における出生児の生後1年の先天奇形の頻度を明らかにした.患者数=6,393,出生児数=7,335.
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