扁桃体腫大はてんかん患者の特異的病因なのか:健常集団を含めた最大集団での検討から

公開日:

2018年8月21日  

最終更新日:

2021年3月3日

【背景】

側頭葉てんかんに伴う一側性の扁桃体腫大(amygdala enlargement,AE)はしばしば報告されてきた(文献1〜6).しかし,健常者との差,各てんかん分類における頻度,焦点側との関係など不明な点が多く,本当に側頭葉てんかんの一亜型であるのか,偶然の併存であるのかは不明であった.これは,分析の対象とした症例が側頭葉てんかんに限られていたり,症例数が少なかったりしたという問題もあるが,何よりも,健常者脳を含めた統計的な画像解析の手法が採用されていなかったことに原因がある.ニューヨーク大学,UCサンディエゴ,メルボルン大学のグループは,3T MRIを使用して,T1 volume scanで,健常者233人を対象に扁桃体体積を測定し,平均値とその分布を求め,平均+2SD以上のものをAEと定義して本研究を行った.対象のてんかん患者は非病変性(nonlesional:腫瘍,血管性病変,MRIで捉えられる海馬硬化がない)の局在関連てんかん136例(側頭葉てんかん94例,非側頭葉性の局在関連てんかん42例),特発性全般てんかん34例.