髄液中リン酸化タウ蛋白質濃度は特発性正常圧水頭症患者のシャント効果を予測する

公開日:

2018年12月12日  

最終更新日:

2022年2月14日

【背景】

特発性正常圧水頭症(iNPH)ではシャント術により認知機能やADLの改善が期待されるが,高齢化に伴いAlzheimer病(AD)との合併例も少なくない.しかし,AD併発のiNPH患者の長期的な術後予後や術前効果予測となる脳脊髄液(CSF)バイオマーカーに関する報告は少ない.順天堂大学のNakajimaらは,40名のiNPH患者の術前CSF中のリン酸化タウ蛋白質(p-tau)濃度から低p-tau群(<30 pg/mL)と高p-tau群に分け,LPシャント術後3年間のフォローアップにおける各種の機能の差を比較した.