公開日:
2019年3月6日最終更新日:
2021年2月22日【背景】
近年のがん治療のアプローチとして,各腫瘍および患者固有の生物学的特性に配慮した個別化医療が行われている.現在の疫学的データにおいて性差が膠芽腫(GBM)発症(男:女=1.6:1)に関与することは周知のことだが,GBM女性患者では男性より転帰が良いことも示唆されている(文献1).しかし,これらの発症率や臨床結果の違いに関する分子生物学的解析はほとんどない.セントルイスWashington大学のYangらは,GBMトランスクリプトームデータにより性特異的分子サブタイプを同定し,GBM細胞株パネルによる遺伝子発現とin vitro化学療法感受性の関連を解析した.
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