脳内出血に対するtPA併用低侵襲手術(MISTIE)の効果は,血腫除去量に左右される

公開日:

2019年7月2日  

最終更新日:

2021年6月1日

【背景】

イメージガイド下の穿頭血腫吸引後に血腫腔にカテーテルを留置し,tPA注入とドレナージを繰り返すことによって,非侵襲的に血腫を早期に溶解させ排出させるという手技(MISTIE)は,その安全性と有効性が期待されている.しかし,先にLancet誌上で発表されたMISTIE III研究の結果では,MISTIE群では対照の薬物治療群に比較して死亡率は低下する可能性を示したが(p=0.066),主要評価項目である機能予後良好(mRS≦3)に差は無かった(45% vs. 41%)(文献1).本報告は,MISTIE群のみの242例を対象とし,機能・生命予後に関わる因子を検討した事後探索解析の結果である.