くも膜下出血後の血管れん縮に対する血管内治療:より早く始めるのがいい

公開日:

2019年7月18日  

最終更新日:

2021年6月2日

【背景】

くも膜下出血(SAH)後の血管れん縮に対する血管内治療(EVT)の適応はまだ確立していない.本研究は2002~2012年に,Essen大学とFreiburg大学で血管れん縮に対するEVT含む治療プロトコール下で治療が行われた連続1,057例のくも膜下出血患者の解析結果である.エンドポイントは,発症6週目のCTにおける新規梗塞(DCI)と6ヵ月目の転帰不良(mRS>2).全患者で基本治療として,ニモジピン持続点滴投与,正常循環血液量,平均動脈圧≧70の維持が行われた.血管内治療は血管拡張剤の頭蓋内動脈内投与に続き,必要に応じてTBA(バルーンによる拡張)が実施された.