小児水頭症に対する中脳水道ステント術の長期予後

公開日:

2020年7月23日  

最終更新日:

2022年6月9日

【背景】

小児水頭症に対する脳室腹腔シャントは,テント上下の髄液スペース圧格差をうみだす結果,長期的には中脳水道の閉塞を来し,孤立性第4脳室や吻側中脳症候群を引き起こすことがある.パリ大学のGuidaらは,この病態に対する中脳水道ステント術の17例を報告している.まず,1個は内視鏡用,他の1個は脳室チューブ用の2個のバーホールを作成した.続いて内視鏡下,バルーンで中脳水道を緩徐に拡大させ,その後,脳室チューブ(先端数cmの範囲に側孔を複数追加したもの)の先端を中脳水道内に挿入.チューブの他端は皮下に固定か皮下に設置したオンマヤリザバーに接続した.