多発性膠芽腫は分子学的,臨床学的に単発性膠芽腫とどう違うのか

公開日:

2020年8月3日  

最終更新日:

2021年12月20日

【背景】

膠芽腫は単発が多いが,多発性も0.5~35%と稀ではない.テキサス大学脳外科チームは,単発膠芽腫と比較した多発性膠芽腫の分子学的,臨床学的な違いを検討した.対象は過去15年間に治療を行った224例のIDH野生型の膠芽腫で,単発性193例,多発性31例.多発性膠芽腫31例のうち10例は複数の病変間にT2高信号域が連続しており多焦点性(multifocal)と診断された.一方,21例は病変同士が離れており,連続性は認められないため多中心性(multicentric)と判断された.