どこまで延ばせる血栓除去までの時間:16時間目以降の成績(ソウル大学の150例での解析)

公開日:

2020年9月7日  

最終更新日:

2020年10月16日

【背景】

現在,脳主幹動脈閉塞に対する血管内治療(EVT)のゴールデンタイムは発症後6時間で,それより遅い場合は神経徴候と画像診断に基づく治療適応判定を行い,最終健常確認から16時間以内に血栓除去を始めることが勧められている(グレードA)(文献1,2,3).
では,もっと遅くに病院にたどり着いた患者ではどうするのか.ソウル大学神経内科・脳血管センターは急性期脳梗塞患者6408例から最終健常確認後16時間以上たって着院した前方循環主幹動脈閉塞患者150例を抽出し,解析した.150例の臨床/画像の諸指標中央値はNIHSS:12,虚血コア体積:11.5mL,ペナンブラ体積:55mL,ミスマッチ比:4.0であった.