公開日:
2020年11月22日最終更新日:
2020年12月29日【背景】
亜鉛には抗炎症作用があることが知られている(文献1).一方,動脈瘤の発生には慢性炎症の強い関与が示唆されている(文献2).京都大学のHayashiらはラット動脈瘤モデルを用いて,亜鉛投与の効果を検討した.生後7週の雄のSprague-Dawleyラットの左総頸動脈と左腎動脈を結紮後,高濃度食塩食で4週間給餌した後屠殺し,右前大脳動脈-嗅動脈分岐部を摘出して組織学的検討に供した.4週間給餌中の亜鉛投与群(3 mg/kg/日,腹腔内投与),ビークル(リン酸緩衝液腹腔内投与)群,前記外科処置を行わなかった対照群の3群(各9匹)の組織像を比較した.
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