手術で脳室壁を大きく開放した方が膠芽腫の予後は良い

公開日:

2020年12月1日  

最終更新日:

2021年1月30日

【背景】

膠芽腫の摘出手術において脳室開放を避けるべきであるという報告は多いが,脳室開放は神経(=腫瘍)幹細胞のニッチである脳室下帯の減量という側面も有している.東京女子医科大学のSaitoらは,2005~2018年に新規膠芽腫で標準補助療法(放射線+テモゾロミド)を受けた111例を対象に,初回手術での脳室開放が予後に与える影響を検討した.脳室開放の程度は手術後のMRIで評価し,開放なし(NVO:28例),開放部の径が小さい(<23.2 mm,VOS:41例),開放部の径が大きい(≧23.2 mm,VOW:42例)の3群に分けた.VOSとVOWのカットオフ設定にはCART解析を用いた.