出血性ショックのリスクがある外傷性脳損傷患者に対する病院前血漿輸液は生命予後を改善する:PAMPer試験二次解析

公開日:

2020年12月14日  

最終更新日:

2021年1月30日

【背景】

このPAMPer試験は,出血性ショックのリスクを有し,ヘリ搬送中の外傷患者に対する病院前血漿2単位(AB型)輸液に関するクラスター(施設毎に1ヵ月入れ替え)RCTである.既に全対象(501例)に対する解析の結果,同治療が標準治療(晶質液の輸液など)に比較して30日死亡率を有意に低下させる(23.2 vs 33.0%,p=.03)ことを報告している(文献1).本稿は,対象例のうち外傷性脳損傷(TBI)を有する患者(166例)をCT所見を基に抽出して,二次解析したものである.血漿群74例,標準治療群92例.