ADC値(標準マップとシフトマップ)が髄膜腫の硬さを予測する

公開日:

2021年1月10日  

最終更新日:

2021年12月17日

【背景】

腫瘍の硬さが術前にわかれば髄膜腫の手術戦略立案に際して大きなメリットとなるが,これまで精度が高くかつ臨床現場で利用可能な実用的手法はなかった.岩手医科大学のMiyoshiらは,術前の3TMRIにおけるADC(見かけ上の拡散係数)マップを使用して髄膜腫の硬さの予測を行った.対象は25例の髄膜腫で76個の関心領域(ROI)内の平均ADC値とROIに対応する摘出腫瘍組織の硬さを比較した.摘出組織の硬さは硬度計(durometer)を用いて測定した.ADCマップは標準像(b値:0と1,000 sec/mm²)とシフト像(b値:200と1,500 sec/mm²)を作成した.