タイプIV血管周囲腔の提案:前部側頭葉や前頭弁蓋部に見られるT2/FLAIR高信号を伴う大きな血管周囲腔

公開日:

2021年3月22日  

最終更新日:

2021年12月17日

【背景】

血管周囲腔の拡大は従来,基底核群(タイプI),高位白質群(タイプII),中脳群(タイプIII),その他に分けられてきた(文献1,2,3).しかし,前部側頭葉に認められる大型の血管周囲腔(のう胞)は周囲にT2/FLAIR高信号を伴うなど,以前からその特異性が指摘されてきた.ロイヤルメルボルン大学放射線科のチームは,前部側頭葉の大型血管周囲腔のう胞に,前頭弁蓋部の径3 mm以上の血管周囲腔のう胞を含めてその特徴をまとめた.対象は18例(女性16例)で年齢中央値は53歳.16例は前部側頭葉,2例は前頭弁蓋に存在した.のう胞の最大径中央値は8 mm(3.5~24).