日本人における “carotid web” の頻度と臨床的意義

公開日:

2021年4月12日  

最終更新日:

2021年12月17日

【背景】

頚動脈球部後面から内腔側への膜状,棚状の隆起であるCarotid web(CW)は1973年にMGHのMomoseらによって初めて命名された(文献1).その塞栓源としてのリスクを指摘する報告もあるが,詳細は不明である.京都大学のYangらは頭頚部のCT血管造影(3D-CTA)が施行された連続444例を対象にCWの頻度と臨床的な意義を検討した.
CWは脳梗塞やTIAによる神経症状を有する132例中で2例(症候性,1.5%),神経症状のない312例中で7例(無症候性,2.2%)発見された.神経症状を有する132例中,CWのない130例を対照群とした.