蓄積アミロイドβに対する抗体薬(donanemab)による早期アルツハイマー病の治療:2相試験で有効性を示唆

公開日:

2021年6月1日  

最終更新日:

2022年2月10日

【背景】

アミロイドβ蛋白(Aβ)の蓄積はタウ蛋白の蓄積につながるアルツハイマー病の初期変化であると考えられており(文献1),多くの製薬メーカーがAβ抗体薬の開発を急いでいる.ドナネマブ(donanemab)はイーライリリー社が開発したAβプラークN末端のピログルタミン酸塩に対する選択的モノクローナル抗体薬である(文献2).本研究は米/加56施設で実施された2相試験で,PETでアミロイドとタウ蛋白の蓄積が証明された早期アルツハイマー病の257例を対象とした.131例がドナネマブを,126例が偽薬を4週毎に72週間経静脈的に投与された.一次アウトカムはiADRS(統合アルツハイマー病評価スケール).