上衣下腫の臨床像と治療結果:890症例のメタアナリシス

公開日:

2021年9月21日  

最終更新日:

2021年12月10日

【背景】

上衣下腫はWHOグレード1の良性腫瘍であるが,極めて稀なため,その病態はまだ不明な部分も多い.メルボルンのKwehらは24個の既報,890症例を基にレビューを行った.腫瘍は男性に多く(70%),平均年齢は47±18(SD)歳,発生部位は側脳室が最多(45%)で,第4脳室(43%),モンロー孔,第3脳室が続いた.側脳室内では前角(52%),透明中隔(41%),三角部(10%)の順で,第4脳室では底部(54%),室頂(11%)の順であった.水頭症は67%,腫瘍の石灰化は23%で認められた.68%はMRI-T1で低信号かつT2で高信号で,強い造影効果は37%,のう胞は91%で認められた.