公開日:
2021年9月21日最終更新日:
2021年12月10日【背景】
トゥレット症候群は,小児期に発症し,音声チックと運動チックが持続する精神神経疾患であり,発症率は1万人に5人前後とされている.通常はハロペリドールなどの薬物療法や行動療法が行われる.重症例には深部脳刺激(DBS)が行われることがあるが(文献1,2,3),副作用もあり,その有効性の評価は一定していない.福岡大学のMorishitaらは,効果や副作用の発現が刺激される視床核ならびにそれらと関連する脳内ネットワークに左右されている可能性を考慮して,自験の8例を基に刺激の効果と副作用から刺激される脳領域(VTA)の三次元的な位置関係を検討した.何れの患者もDBS前に3種類以上の薬物投与が行われていた.
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