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2021年9月29日最終更新日:
2021年12月10日【背景】
髄膜腫の再発に関係する最も重要な因子はWHOグレードであるが,WHOグレード1でも約20%に再発が認められる(文献1).WHO1の髄膜腫の再発に相関する様々な要因が指摘されているが,身体他部位の腫瘍(主に癌)の合併はどうだろうか.ミュンヘン大学のBiczokらは,手術で全摘された自験の416例(女性305名)のWHO1髄膜腫を対象にこの点を検討した.平均年齢57歳(21~89).46例では既往歴上で身体他部位に腫瘍があった.内訳は乳癌41%,卵巣癌9%,血液癌4%,腎癌4%,子宮筋腫4%などであった.この46例では近年髄膜腫における再発との関係が指摘されているTERT変異はなかった.
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