モバイルストロークユニットの有用性に関する前向き多施設コントロール試験(米国BEST-MSU)

公開日:

2021年9月29日  

最終更新日:

2021年12月10日

【背景】

急性期脳梗塞に対してはできるだけ早いtPA投与が推奨されている(文献1,2).CTスキャンが搭載された移動式ストロークユニット(MSU)内で急性期脳梗塞の診断と同時にtPAが投与できれば,tPAの効果は上がると期待されているが(文献3,4,5),エビデンスは充分ではない.本研究は米国7都市で実施された前向き登録試験である.脳卒中救急コールに対して救急車(EMS)を派遣させる週とMSUを派遣させる週を隔週毎に割り当てた.
急性期脳卒中1,515例(MSU群886例,EMS群629例)が登録され,このうち1,047例(MSU群617例,EMS群430例)がtPA投与適格と判断された.