小児脳動脈瘤の疫学と治療転帰:ジョンズホプキンス大学の47例

公開日:

2021年10月11日  

最終更新日:

2021年12月18日

【背景】

小児の脳動脈瘤は全脳動脈瘤の1~2%と稀であり,その疫学や病態は明らかではない.ジョンズホプキンス大学脳外科は過去30年間にわたって前向きに集積された4,500例5,150動脈瘤の中から18歳以下の小児47例53瘤を抽出して,成人4,453例5,097瘤と比較した.くも膜下出血を呈したのは小児53%,成人36%であった.成人では女性が多かったが,小児では少なかった(77 vs 38%).巨大動脈瘤(≧25 mm)の割合は小児では成人より多かった(18.9 vs 2.3%).小児では成人に比較して,内頚動脈海綿静脈洞部,内頚動脈終末部,前大脳動脈,椎骨動脈,後大脳動脈に出来る頻度が高かった.