難治性てんかんを示す限局性皮質異形成に対する手術成績を左右する因子:355例の検討から

公開日:

2021年10月20日  

最終更新日:

2021年12月10日

【背景】

限局性皮質異形成(FCD)は,難治性てんかんの重要な原因の1つであるが,摘出術後のてんかんコントロールに寄与する因子は十分にわかっていない(文献1,2).インドのクリシュナ医科大学のチームは,自験のFCDに伴った難治性てんかん患者の手術症例355例(手術時平均年齢20歳)を後方視的に解析し,手術後のてんかん発作消失に関連する因子を検討した(追跡期間2~13年).40%が連日の発作を呈し,25%が複数の発作タイプを呈した.病理学的にはFCDタイプI:27%,タイプII:28%,タイプIII:43%であった.42%に海馬扁桃体を含む前部側頭葉切除が,40%に焦点切除が施行された.