公開日:
2021年11月8日最終更新日:
2021年12月10日【背景】
脊髄くも膜webは胸髄背側の肥厚したくも膜の帯で,これにより脊髄圧迫症状が起こることがあるが,稀な疾患でありその病態は明らかではない.エモリー大学脳外科は,過去最大の38例(女性24例,平均年齢55歳,平均病悩期間4.6年)を対象としてその臨床像を解析した.MRI所見はScalpel(メスの刃)サイン95%,脊髄空洞32%,脊髄信号の変化53%であった.中枢神経損傷を伴う外傷の既往は8%に認められた.81%が肥満(BMI>25),21%が喫煙者で,31%が糖尿病と診断されていた.病変は全例T2とT8の間にあった.39%がくも膜webの診断以前に見当違いの手術を受けており不首尾に終わっていた.
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