馬尾の上衣腫の臨床像:イタリア・ベローナ大学での125例

公開日:

2021年11月22日  

最終更新日:

2022年2月2日

【背景】

脊髄上衣腫の約1/3は馬尾に発生する(文献1).ベローナ大学脳外科は1998年以降に摘出手術を行った馬尾の上衣腫125例(男性67例)を後方視的に解析し,病態を明らかにした.手術時平均年齢は44.3歳(7.3~82.8).
内訳は65例がWHOグレード1のmyxopapillary ependymoma(MPE),59例がグレード2の上衣腫(EII)であった.
神経機能評価にはMcCormickグレード(Mグレード,I無症状~IV最重症)とKesselringスケール(Kスケール,0無症状か軽微な症状~4最重症)を用いた(文献2,3).入院時,84%がMグレードI,77%がKスコア0であった.