CYP2C19遺伝子変異を有する患者ではクロピドグレルよりチカグレロルが有用:中国でのCHANCE-2試験

公開日:

2021年12月9日  

最終更新日:

2022年6月13日

【背景】

クロピドグレルはCYP2C19で代謝されて活性型になるため,CYP2C19遺伝子の機能喪失型変異を有する患者での抗血小板作用の低下が問題となる(文献1,2).一方,チカグレロルは代謝を経ることなく抗血小板作用を発揮するため,同変異の影響を受けることがない.本試験は北京天壇病院など202の施設で実施されたCYP2C19の機能喪失型変異を有する軽症脳梗塞(NIHSS:1~3)かTIAの患者6,412例を対象としたクロピドグレル対チカグレロルの二重盲検RCTである.全員が発症1日目から21日間のアスピリン投与を受けた.半数にチカグレロルが,半数にクロピドグレルが90日間投与された.