成人視床グリオーマの病態:25報617例のメタアナリシス

公開日:

2021年12月29日  

最終更新日:

2022年2月2日

【背景】

2016年のWHO第4版改訂では,視床を含む正中部/傍正中部グリオーマのうち,H3F3AかHIST1H3B/C遺伝子のK27M変異を伴うものは悪性で,Diffuse Midline Glioma(DMG)として取り扱われている(文献1,2).本稿はK27M変異症例を含む視床グリオーマ25報617例のシステマティックレビューである.患者年齢中央値は45歳.組織学的には膠芽腫47%,退形成性星細胞腫21%,グレードII 20%であった.H3 K27M変異検索141例中,変異陽性は82例(58%)であった.一般的な症状は運動機能障害52%,頭痛35%で,50%で水頭症を伴っていた.