脳腫瘍放射線治療後のSMART症候群:Mayoクリニックの25例

公開日:

2021年12月29日  

最終更新日:

2022年2月2日

【背景】

放射線療法後脳卒中様片頭痛発作(SMART)症候群は,頭部照射後数年以上を経た患者における局所神経症状を伴う片頭痛が単回あるいは再発性に起こる極めて稀な合併症であり,その病態は充分に明らかではない.メイヨークリニック脳外科は,過去24年間に経験した自験の成人SMART25例(31エピソード,男性6割)を後方視的に解析して病態解明を試みた.原疾患はグリオーマ13例,リンパ腫2例,髄芽腫2例などで,原疾患診断時年齢中央値は24歳(IQR 14~39),SMART発症時年齢中央値は46歳(IQR 43~55),頭部照射後期間中央値21.6年であった.初回SMARTエピソード後の観察期間は中央値10週.