多発性脳動脈瘤の特徴と背景因子:血液型や血液像も関係している

公開日:

2022年4月11日  

最終更新日:

2022年6月14日

【背景】

2018年の約9万症例のメタ解析によれば,脳動脈瘤症例における多発性脳動脈瘤症例の割合は20%前後で,最近の報告では増加しつつある(文献1).一方,UCAS Japanでは,未破裂動脈瘤患者のうち13.9%が多発性脳動脈瘤を有していた(文献2).
従来,単発動脈瘤と比較した多発性脳動脈瘤の特徴や背景因子の解明は不十分であった.ドイツ・エッセン大学のチームは2003年から2016年に入院させ,DSAで診断した動脈瘤症例連続2,446例を対象にこれらの因子を解析した.対象症例の48%はくも膜下出血で入院していた.多発性脳動脈瘤症例は853例(34.9%)であった.