脳底動脈閉塞による昏睡状態(GCS≦8)の患者でも血管内治療は機能予後を改善する:中国BASILAR研究のサブ解析

公開日:

2022年4月13日  

最終更新日:

2022年6月14日

【背景】

脳底動脈閉塞に対する血管内治療(EVT)の有用性は確立していない.本稿は,中国47ヵ所の包括的脳卒中センターで実施された発症24時間以内の脳底動脈閉塞に対する治療の前向き連続登録研究である(文献1).2014~2019年に829例の急性期脳底動脈閉塞症例が登録された.標準薬物療法が182例に(SMT群),標準薬物療法+血管内治療が647例に実施された(EVT群).既に全症例の解析の結果,EVT群の方が90日目のmRSが良好という報告がされている.本稿はGCS≦8の昏睡患者500例を対象としたサブ解析である.500例の中から傾向スコア法で交絡を調整後,SMT96例とEVT169例を抽出した.