病院の能力と着院前時間が血栓除去術の転帰に及ぼす影響:日本のJ-ASPECT研究(2013~2016)

公開日:

2022年4月14日  

最終更新日:

2022年6月14日

【背景】

脳主幹動脈閉塞に対する血栓回収は日米とも急性脳梗塞の3%にしか実施されていない(文献1,2).その原因の一つとして血栓回収が直ちに実施出来る高規格の包括的脳卒中センター(CSC)への患者搬送時間の長さがあげられる.本研究は,本邦のJ-ASPECTと総務省消防庁のデータベースを元に,中等級機能を有する血栓回収医療施設が増えることが血栓回収療法後の転帰に与える影響を検討したものである.対象は2013年から2016年にJ-ASPECT施設に救急搬送された急性期虚血性脳卒中約11万例で,血栓回収が実施されたのは前期(2013~2014)1,461例,後期(2015~2016)3,259例であった.