脳底動脈急性閉塞に対する血管内治療の初めてのRCT:BASICSの300例

公開日:

2022年5月18日  

最終更新日:

2022年9月20日

【背景】

後方循環の急性閉塞に対する血管内治療(EVT)の有効性は確立していない.本BASICS研究は,2011年から2019年にオランダを中心とする世界7ヵ国23施設で実施された発症6時間以内の脳底動脈閉塞に対するEVTに関するRCTである.154例がEVTに,146例が標準薬物治療に割り当てられた.効果に関する一次アウトカムは90日目の機能予後良好(mRS≦3),安全性アウトカムは治療開始3日以内の症候性頭蓋内出血と90日以内の死亡とあらかじめ決定された.経静脈的血栓溶解療法はEVT群で78.6%,標準薬物治療群で79.5%で実施された.EVTは発症後中央値4.4時間で開始された.