三叉神経痛の手術において,三叉神経根を貫いている血管をどうすべきか:連続58例の解析

公開日:

2022年5月30日  

最終更新日:

2022年9月20日

【背景】

三叉神経痛に対する減圧手術(MVD)において,血管(オフェンダー)が三叉神経根を貫いている場合,一般に充分な除圧は困難である.このようなケースにどのように対処すべきであろうか.上海市第十人民医院のチームは2015年以降5年間で実施した三叉神経痛に対するMVD連続302例を後方視的に解析した.58例(19.2%)で,手術中に,動脈あるいは静脈が三叉神経根内に存在することが判明した.これらの三叉神経内血管は術前MRIでは診断できなかった.58例のうち9例は動脈で,49例は静脈であった.