特発性正常圧水頭症の疫学と臨床像:スウェーデンにおける連続3,000例の解析とシステマティック・レビュー

公開日:

2022年5月30日  

最終更新日:

2022年9月20日

【背景】

スウェーデン国ウメオ大学などのチームは特発性正常圧水頭症(iNPH)の疫学と臨床像を明らかにするために,2004年から2019年までにスウェーデンの7ヵ所の大学病院で登録され,手術が施行された連続3,000例のiNPH症例の解析と16文献のシステマティック・レビューを行った.3,000例の平均年齢は74.4歳,79%が70歳台で,60%が男性であった.初発症状は,バランス障害95%,歩行障害95%,認知障害75%,尿失禁69%であった.発症段階で,これら4領域のすべての症状を呈したのは全患者の48%であった.診断確定時の機能障害は女性の方が強かった.