救急隊は急性脳主幹動脈閉塞患者を遠くの血栓回収センターに送るべきか,最寄りの一次脳卒中センターに送るべきか:スペイン・カタルーニア州の非都市部におけるランダム化比較試験(RACECAT)

公開日:

2022年6月8日  

最終更新日:

2022年9月20日

【背景】

近隣に血栓回収が出来る包括的脳卒中センターがない地域の救急隊は,脳主幹動脈閉塞患者を遠方の血栓回収センターに搬送すべきなのか,あるいは最寄りの一次脳卒中センターに搬送すべきなのか.本稿はスペイン・カタルーニア州の非都市部における多施設クラスター・ランダム化試験である.この地域から都市部の血栓回収センターまでの搬送時間は20~180分である.救急隊は急性脳主幹動脈閉塞と判断された1,401例の患者を,ランダム割り当てに従って,688例は血栓回収センターに,713例は最寄りの一次脳卒中センターに搬送した.発症-着院時間の中央値は血栓回収センター搬送群140分,一次脳卒中センター搬送群91分であった.