MRIでの動脈瘤壁全周造影はコイル治療後再発の独立した予測因子である

公開日:

2022年6月8日  

最終更新日:

2022年9月20日

【背景】

近年,MRIによる脳動脈壁の造影検査は,動脈硬化,解離,血管炎,壁内炎症の検出目的で実施されることが増えている(文献1,2).一方,動脈瘤コイル治療後の再発の予測因子として,従来から報告されている年齢,瘤径,ネック径,塞栓率以外に,瘤壁の炎症細胞浸潤の存在が指摘されている(文献3).広島市安佐市民病院のHaraらは,手術前に造影MRI検査が実施された67例(67個)を対象に,瘤壁の造影所見とコイル治療後の再発状況を対比した.コイル治療翌日のMRAと比較して追跡時(6,12,24ヵ月)のMRAで脳動脈瘤内腔の拡大があったものを再発と定義した.