非高度狭窄(NASCET<70%)でもMRIにおける複雑性頚動脈プラーク所見があれば脳梗塞再発のリスクは高い:CAPIAS試験

公開日:

2022年6月21日  

最終更新日:

2022年9月20日

【背景】

線維性被膜の破綻,被膜内出血,壁内血栓を有する複雑性頚動脈プラーク(cCAP,AHA-タイプVI)を有する非高度狭窄性頚動脈病変の脳梗塞リスクについては充分に判ってはいない.本稿はドイツ4大学で実施された前向き追跡研究である.対象は単一頚動脈領域の虚血性脳卒中を呈し,頚動脈エコーで非高度狭窄性(NASCET<70%)で2 mm以上の頚動脈プラークを有する患者で,造影剤を使用した精細なMRI頚動脈イメージング(文献1)が実施された196例.このうち104例が原因不明(潜因性)の虚血性脳卒中と判断された.196例中56例(29%)が同側のcCAPを示し,140例では示さなかった.