公開日:
2022年7月8日最終更新日:
2022年9月20日【背景】
脊髄損傷に対する間葉系幹細胞を利用した治療は現在注目を集めている(文献1).間葉系幹細胞は骨髄,脂肪組織などから樹立されるが,その元となる組織によって,細胞の性質が異なっていることが解ってきた.広島大学脳外科などのチームはラット頭蓋骨から樹立した間葉系幹細胞(rcMSC)が脳梗塞モデルにおいて豊富な神経栄養因子を分泌することを報告した(文献2,3).今回このrcMSCが,重錘落下法で作成したラット脊髄損傷モデル(Th10レベル)に与える影響を,彼らが開発した頭蓋骨菲薄化技術(文献4)を用いた経頭蓋運動誘発電位(tcMEP)を含む複数の手法で評価した.
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