公開日:
2022年7月8日最終更新日:
2022年9月20日【背景】
キアリ1型奇形は小脳扁桃が大孔から5 mm以上下降している病態である.小児では成人より多く,1,000人に約1人の割合で認められる.咳によって悪化する頭痛,失調,脳幹機能障害,運動・感覚障害が典型的な症状である(文献1,2,3).本病態に対しては種々の手術法があるが,その適応については一定の見解はない.本研究は,キアリ1型奇形の病態を明らかにし,適切な治療戦略を導き出すために,フランスの8ヵ所の小児脳神経外科センターで実施された後方視的研究である.対象は2008年以降10年間で手術が施行された18歳未満の255例(平均9.6歳).脊髄空洞は65%で合併していた.
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